2013年4月30日火曜日

朝日新聞: 製薬会社からの1億円超す資金申告せず 京都府医大論文


拡大高血圧治療薬ディオバンの研究をめぐる構図
【編集委員・浅井文和、今直也】製薬大手ノバルティスの高血圧治療薬ディオバン(一般名・バルサルタン)の効果を調べた京都府立医科大の臨床研究に対し、日本医学会(高久史麿会長)は24日、同社から1億円を超える資金提供と社員の関与があったことについて、申告違反があったと結論づけた。利益相反委員会で検討した。高久会長は「研究への信頼が揺らいだ。二度とおこしてはならない」と述べ、再発防止へ指針の改定を決めた。 同大の松原弘明元教授(2月に退職)らは2009年以降、「ディオバンは他の薬より脳卒中などのリスクを下げる効果が高い」などとする論文6本を欧米や日本の医学誌に発表。しかし、この全部が「データに重大な問題がある」などとして撤回された。 同大によると、同社日本法人から松原氏の研究部門に09~12年度、計1億440万円の奨学寄付金があった。ところが、日本循環器学会の英文誌に掲載された論文にこの資金提供を明示しなかった。循環器学会の利益相反指針細則では、1企業から年間200万円以上の奨学寄付金は申告して論文に明記するよう求めている。細則は今年3月まで試行期間だったが、利益相反委に出席した循環器学会の永井良三代表理事は「開示が不十分」とした。 データ解析に同社日本法人の元社員が関与していたという同社の調査報告も検討。論文に社員の身分を明記せず、所属を書く場合も非常勤講師だった「大阪市立大」としたことも開示の原則に反しているとした。

http://www.asahi.com/national/update/0525/TKY201305240461.html?tr=pc
http://megalodon.jp/2013-0525-1228-41/www.asahi.com/national/update/0525/TKY201305240461.html?tr=pc
 

0 件のコメント:

コメントを投稿